「ExpressVPNで最適なVPN接続をしたい」
そんなときに知っておきたいのがプロトコルの違いです。
なぜなら、プロトコルによって通信速度、セキュリティ、カスタマイズの柔軟性、バッテリーの消費量など得意不得意が違ってくるからです。
この記事では、ExpressVPNで利用できるプロトコルの特徴・設定方法などを解説していきます。
目次
ExpressVPNでは3種類のプロトコルを用意
Surfsharkでは、大きく分けて3つのプロトコルを用意しています。
それぞれの特徴は、次のとおりです。
Lightway | OpenVPN ※パソコンのみ利用可能 | IKEv2 ※スマホのみ選択可能 | |
---|---|---|---|
通信速度 | ◎ | 普通 | ◯ |
安定性 | ◯ | ◯ | ◎ |
セキュリティ | ◎ | ◎ | ◯ |
バッテリー消費 | ◎ | ○ | ◎ |
モバイル環境 | ◎ | 弱い | ◎ |
パソコンでは、LightwayとOpenVPNが利用可能。
スマートフォン、タブレットでは、LightwayとIKEv2が利用できます。
TCPとUDPを選択可能
LightwayとOpenVPNについては、TCPとUDPのいずれかを選択可能です。
TCP | UDP | |
---|---|---|
通信方式 | コネクション型 (接続指向型) | コネクションレス型 (接続非指向型) |
信頼性 | 高い | 低い |
転送速度 | 遅い | 速い |
用途 | 企業のリモートアクセス、重要データの転送、クラウドストレージに重要ファイルのバックアップなど | 動画のストリーミング配信、オンラインゲーム、大容量のファイル転送など |
ExpressVPNで利用できるプロトコルの特徴
ここからは、ExpressVPNで利用できるプロトコルの特徴をまとめていきます。
Lightway
一番のおすすめは、Lightway(ライトウェイ)です。
Lightwayは、ExpressVPNが開発した独自プロトコルであり、全ての項目で優れたパフォーマンスとなっています。
最大の特徴は、軽量設計です。
近年のインターネット事情に合わせて必要のない機能を排除したことで「素早い動作」「バッテリー消費の減少」「監査と維持の簡略化」と実現。
セキュリティ面についてもFIPS 140-2規格をはじめとして第三者機関の審査を受けたwolfSSLを採用しており、非常に高くなっています。
OpenVPN
実績と信頼性を重視するならOpenVPN(オープンVPN)がおすすめです。
OpenVPNは、世界で広く使われているライセンス費用のかからないオープンソースのVPNプロトコルです。
リリースから重大な脆弱性の指摘を受けたことがなく、堅牢なセキュリティと高い柔軟性から世界中で普及しています。
サードパーティーアプリやルーターとの互換性の高さもメリットになっています。
IKEv2
スマートフォンで利用するならIKEv2がおすすめです。
IKEv2は、MicrosoftとCiscoの共同開発され、2005年に登場したプロトコルになります。
最大の特徴は、モバイル端末との相性の良さです。
これには、MOBIKEのサポートが関係しており、ネットワーク接続が切り替わったときでもVPN接続を継続可能です。
例えば、ネットワークが不安定でWi-Fiからモバイル回線に自動で切り替わったときでも安定的にVPN接続できるということですね。
ExpressVPNのプロトコルを変更・設定方法
ここからは、ExpressVPNのプロトコルを変更する設定方法を解説していきます。
なお、初期設定では、ExpressVPNがユーザーのネットワークに最適なプロトコルを自動選択する設定になっています。
パソコン
パソコン(Windows、Mac、Linux)のSurfsharkアプリでプロトコルを変更する設定方法です。
ExpressVPNアプリのオプション画面を開く
ExpressVPNアプリを起動してから左上の「三」→「オプション」の順にクリックします。
プロトコルを選択する
メニューから「プロトコル」をクリックします。
プロトコルを「自動選択(推奨)」「Lightway-UDP」「Lightway-TCP」「OpenVPN-UDP」「OpenVPN-TCP」から選択して「OK」をクリックすれば、変更完了です。
スマートフォン
スマートフォン(iPhone、Android)のSurfsharkアプリでプロトコルを変更する設定方法です。
ExpressVPNアプリの設定画面を開く
ExpressVPNアプリを起動してから下部メニューの「オプション」→「高度な保護」の順にタップします。
VPNプロトコルをクリックする
VPN設定の項目にある「VPNプロトコル」をクリックします。
プロトコルを選択する
プロトコルを「自動選択(推奨)」「Lightway-UDP」「Lightway-TCP」「IKEv2」から選択すれば変更完了です。
最後に
今回は、ExpressVPNで利用できるプロトコルについて解説しました。
基本的には、初期設定の自動選択(推奨)を選択しておけば良いでしょう。
また、プロトコルを選択する場合においてもExpressVPNの独自プロトコルであるLightwayがおすすめとなります。
信頼性とは、正確な順序でデータが送信されることをいいます。
TCPでは、エラーチェックやデータの損失があっても再送が行われてることから、信頼性の高い通信を実現しています。