「NordVPNはIPv6に対応してるの?」
そんな疑問を持っている方も多いでしょう。
IPv6は、従来のIPv4の通信遅延を改善した次世代のインターネット通信規格です。
そのため、自宅のインターネット回線・プロバイダがIPv6に対応しているなら、VPN接続時でも利用したいところ。
この記事では、NordVPNがIPv6に対応しているのかどうかを解説していきます。
目次
NordVPNはIPv6に対応してる?
先に結論を言っておくとNordVPNはIPv6に対応していません。
実際、NordVPNでVPN接続してからIPv6接続確認ページを開いたところ「ACCESS via IPv4 Internet(IPv4インターネット経由でアクセス)」と表示されました。
※VPN未接続時は、「ACCESS via IPv6 Internet(IPv6インターネット経由でアクセス)」と表示されています。
なお、NordVPNに限らず、ほとんどのVPNサービスではIPv6に対応していないのが現状です。
NordVPN公式サイトでも次のように案内されています。
現在、ほとんどのVPNプロバイダーはIPv4に依存しており、IPv6には対応していません。NordVPNもIPv6を自動的に無効化する設定になっています。
IPv6とは
ここからは、IPv6について詳しく解説していきます。
IPv6(Internet Protocol Version 6)とは、IPv4の後継として開発された次世代のインターネットプロトコルです。
具体的には、インターネット接続に必要なIPアドレスを管理するために用いられるルールとなります。
IPアドレスとは
IPアドレスとは、簡単に言えばインターネット上の住所です。
私たちが利用する通信機器(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)には、世界に一つだけのIPアドレスが割り当てられています。
IPアドレスの例 | 192.168.0.1 |
IPアドレスあることでWebサーバーに問い合わせたWebサイトのデータをパソコンに正しく届けてもらうことができます。
▲Webサイトが表示されるまでの仕組み
自宅のインターネット回線・プロバイダがIPv6に対応していてもNordVPNでVPN接続時は自動的にIPv4に切り替わるということですね。
IPv6が開発された背景
IPv6が開発された背景には、IPアドレスの枯渇があります。
これまでIPv4が用いられていましたが、使用できるIPアドレスが全世界で約43億個という制限がありました。
現在、世界人口は81億人で1人で複数台の通信端末を保有するケースもあり、約43億個のIPアドレスでは足りなくなってきました。
そこで新しくIPv6が誕生しました。
IPv6では、約340澗(かん)個(=340兆の1兆倍の1兆倍)のIPアドレスが使用可能。
今後のあらゆるモノがインターネットに接続されるIoT時代にも十分に対応できるIPアドレス数となりました。
IPv6は、ドコモ光のv6プラス、auひかりのデュアルスタック、ソフトバンク光のIPv6高速ハイブリット、ぷららのv6エクスプレス、NURO光のMAP-Eなど、さまざまなインターネットサービスプロバイダが対応しています。
IPv6のメリット
IPv6は使用できるIPアドレスが増えただけではなく、インターネットの通信速度が向上するメリットもあります。
これは、IPv6では従来のPPPoE方式に加えて、次世代規格のIPoE方式を利用できるからです。
PPPoE方式 | IPoE方式 | |
---|---|---|
IPv4 | ◯ | 非対応 |
IPv6 | ◯ | ◯ |
PPPoE方式
PPPoE方式とは、電話回線(ダイヤルアップ)でインターネット接続していた時代の古い技術を応用した接続方式です。
その仕組み上、NTTグループが管理している”ネットワーク終端装置”を必ず経由する必要があります。
しかし、このネットワーク終端装置は、ドコモ光を含む光コラボモデルのユーザーも利用することから非常に混雑しやすくなっています。
設備の増強は追いついておらず、特にインターネット利用者が増加する19時~23時のゴールデンタイムは、通信速度が遅いデメリットがあります。
IPoE方式
IPoE方式は、企業や家庭で広く用いられる有線LANの規格であるイーサネットの利用を前提とした接続方式です。
ネットワーク終端装置”経由することなく、直接インターネットに接続できるメリットがあります。
また、帯域幅が広いことから一度にやり取りできるデータ量も多く、高速のインターネット接続を実現しています。
残念ながらNordVPNを含めてほとんどのVPNサービスは、IPv4(PPPoE方式)によるインターネット接続となります。
そのため、インターネット利用者が多い時間帯は、VPN接続により通信速度が低下する可能性があります。
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最後に
今回は、NordVPNがIPv6に対応しているのかどうかを解説しました。
結論を言えば、NordVPNを含めてほとんどのVPNサービスは、IPv6には対応していません。
ただ、P2Pの利用などでISPから帯域制限かけられているときは、NordVPNの利用により通信速度が向上する可能性もあります。
また、通信速度だけでなく、セキュリティ強化やジオブロック回避のためにもNordVPNはおすすめとなります。
自宅のインターネット回線・プロバイダがIPv6に対応していてもNordVPNでVPN接続時は自動的にIPv4に切り替わるということですね。