「インターネットのセキュリティを強化する必要がある」
そんなときに活用されるのが、インターネット通信を暗号化できるVPN(Virtual Private Network)です。
VPNを利用すれば、情報漏えいリスクの高いフリーWi-Fiも安全に利用できます。
さて、そんなVPNですが、より安全に利用するためにおすすめする機能がキルスイッチです。
この記事では、世界トップシェアのNordVPNで利用できるキルスイッチについて詳しく解説していきます。
目次
NordVPNのキルスイッチとは
NordVPNが提供するキルスイッチ(Kill Switch)とは、インターネット利用時にいつでもVPN接続するための機能です。
キルスイッチを利用すれば、たとえ1秒でもVPN接続しない時間をつくりません。
対応デバイスは、
- パソコン(Windows、Mac、Linux)
- タブレット(iPad、Android)
- スマートフォン(iPhone、Android)
です。
仕組み
NordVPNのキルスイッチを有効にした場合は、何かしらの原因でVPN接続が切れたときにインターネットを自動的に遮断します。
そして、VPN接続が復旧するまでインターネットが使用不可になります。
VPN接続あり | VPN接続なし | |
---|---|---|
キルスイッチなし | ◯ | ◯ |
キルスイッチあり | ◯ | 不可 |
※上記の表の「◯」は、インターネットが接続できる状態を示しています。
VPN接続時にキルスイッチが必要な理由

VPN接続時にキルスイッチが必要な理由を解説していきます。
皆さんご存知のとおり、インターネットは「欲しい情報をいち早く収集できる」「場所を選ばずにコミュニケーションができる」など非常に便利なツールです。
しかし、その反面、インターネットにはさまざまな脅威が潜んでいます。
例えば、インターネットが盗聴されることで個人情報が漏えいして
- クレジットカードの不正利用
- SNSアカウントの乗っ取り
- メールでやり取りしていた機密情報の流出
などの被害に遭う可能性があります。
そのような被害を防止するために活用されるのが、インターネットを暗号化できるVPNです。
勝手にVPN接続が切れるケースもある
VPNを利用すれば、インターネットが暗号化できます。
ただし、一つ注意点があるとすれば、勝手にVPN接続が切れているケースがあるということです。
次は、勝手にVPN接続が切れるケースです。
インターネットが不安定 | インターネット(光回線、Wi-Fi、モバイルデータ通信)が不安定なときは、勝手にVPN接続が切れるケースがあります。 |
ウイルス対策ソフトがブロック | ウイルス対策ソフトやファイアウォールによりVPN接続がブロックされるケースがあります。 |
VPNサーバーが不安定 | VPNサーバーによる障害で勝手にVPN接続が切れるケースがあります。 |
もし、勝手にVPN接続が切れたことを知らずにインターネットで重要な情報のやり取りをしていた場合は、金銭的被害が発生する恐れもあります。
万が一、勝手にVPN接続が切れた場合に備えて自動的にインターネットを切断する”キルスイッチ”をおすすめします。
NordVPNでキルスイッチを設定する方法
ここからは、NordVPNのキルスイッチの設定方法について解説していきます。
パソコン(Windows、Mac)
パソコン版NordVPNアプリでキルスイッチの設定をする手順です。
NordVPNアプリの設定画面を開く
NordVPNアプリを起動してから左下の「歯車アイコン」をクリックして設定画面を開きます。

キルスイッチのページに移動する
NordVPNの設定画面が開くので「Kill Switch アプリやデバイス全体が無防備に接続されるのを防ぎます。」をクリックします。

インターネットのキルスイッチの設定
キルスイッチの設定画面に移動するのでインターネットのKill Switchを「オン」にします。
キルスイッチが発動する条件を
- VPN接続が予期せずに接続された場合、インターネット接続を無効にする
- VPN接続を手動で切断したとき、または接続が突然切れたときにインターネットアクセスを無効にする
から選択しましょう。

※”ちょっとした注意喚起 インターネットKill Switchをオンにした状態でVPNを切断したり、VPN接続が切れたりすると、インターネット接続できなくなります。復旧させるには、VPNに接続するか、Kill Switchをオフにしてください。”というメッセージが表示されたら「続行」をタップします。

自分でVPN接続を解除したときは「インターネットできるようにしたい」とった場合は、「VPN接続が予期せずに接続された場合、インターネット接続を無効にする」を選択するいいでしょう。
アプリのキルスイッチの設定
VPN接続が切れた場合に指定したアプリを終了することも可能です。
例えば、メールソフト「Thunderbird(サンダーバード)」やクラウドストレージアプリ「Dropbox」を指定しておけば、いつでもVPN接続した状態でメッセージやファイルのやり取りができます。


指定したいアプリを起動してから「アプリを追加」をクリックしましょう。
もし、指定したアプリが表示されない場合は、「アプリを見る」からエクスプローラーを開いて実行ファイルである「◯◯.exe」を指定しましょう。
例えば、Dropboxであれば「Program Files(x86)」→「Dropbox」→「Client」から「Dropbox.exe」を指定します。
パソコン(Linux)
Linux版NordVPNアプリでキルスイッチを設定するコマンドです。
キルスイッチを有効にする
nordvpn set killswitch on
キルスイッチを無効にする
nordvpn set killswitch off
キルスイッチの現在のステータスを確認する
nordvpn settings
スマートフォン(iOS)
iOS版NordVPNアプリでは、自動的にキルスイッチがオンになっています。
そのため、iOS版NordVPNアプリでVPN接続をした場合は、予期せずVPN接続が解除されると自動的にインターネットが切断されます。

iOS版NordVPNアプリの設定画面には、キルスイッチの項目はありません。
キルスイッチをオフにしたい場合は、手動でVPN接続を解除する必要があります。
スマートフォン(Android)
Android版NordVPNアプリでは、設定によりキルスイッチをオンにできます。
Android 7以降の場合は、設定アプリを起動してから「ワイヤレスとネットワーク」→「その他」→「VPN」に移動。
常時接続VPNを「オン」にすることでキルスイッチが有効になります。
最後に
今回は、NordVPNのセキュリティ機能の一つである「キルスイッチ」について解説しました。
フリーWi-Fi(公衆無線LAN)など、信用度の低いインターネット回線を利用する場合は、VPN接続が必須です。
ただ、知らず知らずのうちに勝手にVPN接続が切れているケースもあり、そのときはハッカーなどに通信内容が丸見えになる可能性があります。
そこでおすすめするのがキルスイッチです。
キルスイッチを有効にすることでVPN接続が切れると自動的にインターネットが使えなくなります。
これにより暗号化されたインターネットでいつでも安全にメールやネットショッピングなどができます。
キルスイッチを有効にした場合、VPN接続なしのときにインターネットができない(= インターネット利用時は常にVPN接続をしている)ということですね。