「NordVPNがあればセキュリティソフトはいらない?」
そんな疑問を持っている方は多いでしょう。
NordVPNは、インターネット通信を暗号化してセキュリティを向上できるサービスです。
その他にもインターネット上の脅威から端末(パソコン、タブレット、スマートフォン)を守るための機能が多数用意されています。
この記事では、NordVPNあればセキュリティソフトはいらないのかどうかを解説していきます。
NordVPNがあればセキュリティソフトはいらない?
結論を言っておくとNordVPNがあってもセキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)は必要となります。
なぜなら、NordVPNが提供するVPNとセキュリティソフトでは、役割に大きな違いがあるからです。
次は、シーンごとに「どちらがおすすめか?」をまとめた表です。
フリーWi-Fiの利用 | VPN |
インターネット通信の暗号化 | VPN |
インターネット通信のプライバシー保護 | VPN |
IPアドレスを隠す | VPN |
政府のネット検閲の回避 | VPN |
デバイスのウイルスチェック | セキュリティソフト |
デバイスのマルウェア検出・除去 | セキュリティソフト |
デバイスの怪しい動きを警告 | セキュリティソフト |
外部メモリ(USBなど)のスキャン | セキュリティソフト |
ご覧いただければ分かる通り、それぞれ強みが大きく違います。
簡潔にまとめれば、
- VPNはインターネット利用時に情報漏洩防止やプライバシーを保護する
- セキュリティソフトはデバイス内に侵入しようとするウイルス・マルウェアから守る
といった違いがあります。
市販のセキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)には、ウイルスバスター、ESET、ノートン、カスペルスキー、McAfee(マカフィー)、ZERO ウイルスセキュリティ、アバストなどがあります。
NordVPNにもアンチウイルス機能が用意されている
NordVPNには、ウイルス・マルウェアに有効な「脅威対策」が用意されています。
そのため、NordVPNに関して言えば、ウイルス・マルウェアに対して全く無防備というわけではありません。
脅威対策の機能は、次のとおりです。
悪意のあるWebサイトのブロック | 悪意のあるWebサイト(フィッシングサイト、マルウェアが含まれたページ)へのアクセスをブロックして警告メッセージを表示する機能です。 |
広告のブロック | Webサイトに表示される邪魔な広告を消せる機能です。これにより誤って広告をクリックして危険なサイトに移動するリスクも防げます。 |
ダウンロード時にファイルをスキャン | フリーソフトなどインターネット経由でファイルをダウンロードするときに危険がないかをスキャンする機能です。 |
トラッキングの防止 | Webマーケティングの担当者などが行っている”行動履歴の追跡”を防げる機能です。また、どのようなURLをクリックしたかを判別するために付いている”トラッキングパラメーター”も自動で削除されます。 |
脆弱性の検出 | Windowsパソコンにインストールしているソフトをスキャンして脆弱性があるときに検知する機能です。通知を受け取ったら、ソフトを最新版にアップデートしたり、使わないのであればアンインストールするなどの対策ができます。 |
※デバイスによって利用できる機能が異なります。
脅威対策で十分?
ここまで読めば、NordVPNの脅威対策があれば、セキュリティソフトはいらないのでは?と思います。
確かにNordVPNの脅威対策は一定レベルでデバイスの保護に効果を発揮しますが、それだけでは不十分です。
例えば、ウイルスバスタークラウドには、
- ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)がデバイス内のデータを不正に暗号化する動きを検知してブロックする
という機能がありますが、NordVPNの脅威対策はそこまでのセキュリティ保護はしてくれません。
NordVPNの脅威対策は、セキュリティソフトと比べると動作が重い欠点もあります。
最後に
今回は、NordVPNあればセキュリティソフトはいらないのか?について解説しました。
インターネットで匿名性・プライバシー保護をしつつ、デバイスをウイルス・マルウェアから守りたいのであれば、併用をおすすめします。
一応、NordVPNでも脅威対策によりセキュリティ保護はできますが、機能は限定的で動作がもっさりしています。
ないよりあったほうが断然良いですが、デバイスをしっかり保護したいならセキュリティソフトの導入も検討しましょう。
筆者においては、NordVPNと動作の軽さで評価の高いウイルス対策ソフト『ESETセキュリティソフト』を利用しています。
VPNを活用すれば、全てのデータが暗号化されてハッカーが通信内容を読み取れなくできます。
ただ、誤ってWebサイトやメールからマルウェアが含まれた”危険なファイル”をダウンロードした場合は、そのままデバイスに届くことになります。
このようなウイルス感染リスクを減らすためには、セキュリティソフトが有効になります。