「NordVPNを利用するとモバイルデータ通信量やバッテリー消費は増える?」
そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
実際、スマホでVPN接続するとバッテリー消費が激しくなるという報告が多数投稿されています。
VPN結構バッテリー消費するからなあ、位置ズラしたいときは使うけどセキュリティ目的での常用はしんどいな
— WRB/Niyang (@wrb_new) October 20, 2023
この記事では、NordVPNでモバイルデータ通信量やバッテリー消費は増えるのかどうかを解説していきます。
目次
NordVPNでモバイルデータ通信量やバッテリー消費は増える
先に結論を言っておくとNordVPNを含めてVPN接続するとスマートフォンのモバイルデータ通信量やバッテリー消費は増えます。
このことは、NordVPN公式サイトでも明記されています。
VPNのデメリットは何ですか?
VPNのデメリットとして、通信量が大きくなるため、インターネットのスピードが重くなる可能性や、デバイスのバッテリーの減りが速くなる可能性があります。無料VPNの場合、帯域制限などで時間帯によってさらに通信速度が遅くなる可能性もあるため、最新のテクノロジーを取り入れたVPNプロバイダーを使うことが大切です。
原因
VPNは、インターネット通信を暗号化できるサービスです。
その過程でデータの暗号化と復号化の計算処理を行う必要があり、プロセッサ(CPU)に負荷がかかります。
また、データの送受信時は、VPNサーバーへの接続情報(IPアドレス)を含めて、さまざまな情報が格納されたIPヘッダが追加されます。
そのため、通常より多くのデータを送受信する必要があり、その分だけ通信量やバッテリー消費が増えることになります。
大手通信キャリアのモバイルデータ通信時もVPNは必要?
大手通信キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)が提供するモバイルデータ通信は、すでに暗号化処理がなされています。
そのため、メッセージやネットショッピングをしても通信内容を傍受されるリスクはほとんどありません。
では、スマートフォン使用時にVPN接続が必要なシーンはどのようなときでしょうか?見ていきましょう。
フリーWi-Fiを利用するとき
スマートフォンでフリーWi-Fiを利用するときは、VPN接続をおすすめします。
フリーWi-Fi(公衆無線LAN)とは、カフェ、飲食店、コンビニ、カラオケ、公共施設、病院、ホテルなどで提供される誰でも無料で利用できるサービスです。
フリーWi-Fiは、通信内容が暗号化されていないケースもあり、不特定多数の人が利用することからWebサイト・サービスの入力内容が筒抜けになる可能性があります。
もし、ハッカーなどに通信内容が傍受されると
- クレジットカードの不正利用
- SNSアカウントの乗っ取り
- メールでやり取りしていた機密情報の流出
の被害に遭う可能性があるので注意したいところです。
NordVPNを活用することで米国家安全保障局(NSA)でも推奨される暗号化が行われます。
地域制限(ジオブロック)を回避するとき
スマートフォンで海外のコンテンツを利用するときは、VPN接続がおすすめです。
特に動画配信サービスは、著作権・ライセンスの関係から配信できる国が限定されているケースが多くあります。
そんなときにNordVPNでIPアドレスを変更すれば、
- 海外限定の動画を視聴する
- 海外滞在中に日本の動画を視聴する
といったことが可能です。
例えば、楽天Vikiであれば、アメリカのVPNサーバーに接続することで視聴できる作品数を大きく増やすことができます。
日本 | 11作品 |
アメリカ | 284作品 |
Webサービスや航空券・ホテルの予約を安くしたいとき
Webサービスや航空券・ホテルの予約を安くするときは、VPN接続がおすすめです。
世界で提供されているWebサービスの中には、国ごとの物価を考慮して別々の料金を設定しているケースがあります。
そのため、物価の安い国のVPNサーバーに接続すれば、サービスを安く受けることも可能です。
例えば、NordVPNでトルコのVPNサーバーに接続すれば、YouTubeプレミアムを10分の1ほどの料金で利用することもできます。
トルコ | 日本 | |
---|---|---|
月額プラン | 約160円 (29.99 TRY) | 1,180円 |
年額プラン | 約1,604円/年 (299.99 TRY) | 11,800円/年 |
ファミリープラン | 約320円 (59.99 TRY) | 2,280円 |
学生プラン | 約104円 (19.49 TRY) | 680円 |
※記事執筆時点の為替レートになります。
詳しい手順は、次の記事で解説しています。
匿名性・プライバシーを向上したいとき
インターネット通信時の匿名性・プライバシーを向上するなら、VPN接続をおすすめします。
確かに大手通信キャリアが提供するモバイルデータ通信のセキュリティは強固です。
ただし、インターネット上の住所とも言える”IPアドレス”は、通信キャリアに残されることになります。
そのため、SNSの書き込みなどの発信者情報開示請求が行われた場合は、身元が特定されます。
特に
- 内部告発者
- ジャーナリストや政治活動家
- サイバー攻撃に狙われやすい機密情報の取り扱い
などを行う場合は、匿名性・プライバシーを保護するためにもVPN接続をしたほうが良いでしょう。
最後に
今回は、NordVPNでモバイルデータ通信量やバッテリー消費は増えるのかどうかを解説しました。
NordVPNに限らずVPN接続をしたときは、モバイルデータ通信やバッテリー消費は増えます。
そのため、長時間VPN接続をする予定がある場合は、モバイルバッテリーなどを持参しておいたほうが良いでしょう。
格安SIM・MVNO(mineo、IIJmio、イオンモバイル、BIGLOBEモバイルなど)においてもドコモ回線などを使用していることからセキュリティは強固と言えます。