Proton VPNはノーログポリシー?警察に身元はバレる?

「Proton VPN(プロトンVPN)はノーログポリシー?」

そんな疑問を持っている方は多いでしょう。

VPNサービスをインターネットのプライバシー・匿名性を高めるために利用する場合、ノーログポリシーは必須条件です。

ノーログポリシーがなければ、警察によるVPN事業者への捜査で身元がバレる可能性があります。

この記事では、Proton VPNのノーログポリシーについて詳しく解説していきます。

Proton VPNはノーログポリシーを掲げている

結論を言っておくと、Proton VPNはノーログポリシーを掲げているVPNサービスです。

Proton VPNの公式サイトでも次のように明記されています。

ノーログポリシー

Proton VPNはプライバシーを侵害する可能性のあるログを一切保持しません。また、スイスの法律では、当社にログ記録の開始を義務付けることはできません。

保存しないログの内容

Proton VPNでは、ユーザーのオンライン活動に関する履歴やプライバシー侵害の可能性のあるメタデータも記録しませんと明記しています。

具体的には、

  • どのウェブサイトにアクセスしたか
  • トラフィックや通信内容
  • IPアドレス
  • セッションの長さ
  • 位置情報の記録や追跡

です。

第三者機関による監査でも確認

VPN事業者がノーログポリシーと公言していても本当かどうか分かりません。

また、ノーログの定義や範囲には事業者ごとの差や曖昧さがあり、一般的な基準を満たしていない可能性もあります。

Proton VPNでは、Securitumの独立系セキュリティ専門家によってノーログポリシーが検証・確認されています。

具体的には、

  • VPN サーバー(トラフィックを渡すサーバー)上のアクティビティを追跡するか?
  • DNS トラフィックなど、VPN サーバー上のアクティビティに関するメタデータを記録するか?
  • VPN サーバー上のネットワーク トラフィックを検査したり記録したりするか?
  • 接続するサービス(Web サイト、サーバーなど)に関する情報を監視または記録するか?
  • 特定の VPN サーバーによって使用されたサービス(Web サイト、サーバーなど)を監視するか?
  • すべてのサーバー、地域、サブスクリプション レベルに同じプライバシー ポリシーを適用するか?
  • 不正な設定変更(「log=false」から「log=true」など)を確実に検出するための特別なプロセスがあるか?自動アラームをトリガーするか?
  • ログ関連の構成ファイルに適用された承認済みの変更が別の従業員によって確認および承認されることを保証するための適切な変更管理プロセス(二重管理)があるか?
  • VPN構成ファイルではログ記録が有効になっているか?
  • 特定の時間にどの VPN サーバーに接続しているか(または特定の時間にどのユーザーが特定の VPN サーバーに接続しているか)に関する情報を記録するか?

といった点が確認されました。

結果、Proton VPNがメタデータログやVPNアクティビティをログに記録しておらず、プライバシーを侵害する可能性のある行為が一切行っていないことが確認されています。

VPNのノーログポリシーが警察の身元の特定を困難にする理由

インターネットの行動履歴(掲示板への書き込み・動画のダウンロードなど)が警察にバレる理由は、IPアドレスによるものです。

IPアドレスとは、通信機器(PC・スマホなど)に割り当てられている世界で一つの識別番号です。

このIPアドレスは、契約しているプロバイダによって記録されています。

例えば、「契約者が◯月◯日◯時に192.168.0.1のIPアドレスを使っていた」といった具合です。

警察は、Webサイトの運営者とプロバイダに問い合わせることで身元の特定ができます。

しかし、VPNを利用した場合は、プロバイダにはVPNのIPアドレスが伝わります。

そして、ノーログポリシーのVPNサービスであれば、警察がVPN事業者に問い合わせたとしても身元の特定までには至りません。

Proton VPNはスイスに本社を置くことでログの保存義務を回避

Proton VPNがノーログポリシーを遵守できる理由は、スイスに本社を置いているからです。

スイスの現行法では、VPN事業者にユーザーのオンライン活動などのログを保存・記録する義務はありません。

実際、2019年にProton VPNはユーザーの身元特定を目的としたログの提出を命じられました。

しかし、該当するログが存在しなかったため、結果として要求に応じることができなかった過去があります。

Proton MailではIPアドレスを提供した過去がある

Proton VPNに関連する主な事件としては、Proton MailのIPアドレス提供があげられます。

Proton Mailは、同じ企業が運営する世界1億人以上のユーザーを抱えるエンドツーエンド暗号化の電子メールサービスです。

“プライバシーを保護する安全なメール”を謳っていますが、2021年にスイス当局の命令によりフランス気候活動家のIPアドレスを提供しました。

この件については、スイスの法律に基づく正当な命令である。

Proton VPNとProton Mailは異なるサービスであると説明していますが、プライバシー保護の観点から議論を呼びました。

また、2025年5月にスイス政府では監視法の改正を検討しており、これによりVPNサービスのログの保存が義務付けられる可能性もあります。

もし、少しでも不安があるなら、世界4大監査法人(Big4)によって合計5回の監査でノーログポリシーが証明されたNordVPNをおすすめします。

最後に

今回は、Proton VPNのノーログポリシーについて解説しました。

Proton VPNでは、ノーログポリシーを掲げており、第三者機関でも確認が取れています。

2019年には、ユーザーのログの提供が命じられましたが、該当するログがないことで要求に応じませんでした。

今後も同じ運営方針であれば、Proton VPNで掲示板に書き込んだり、動画をダウンロードしたりしても警察に身元がバレる可能性は少ないと言えます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です